
私と内定が出る人の違いって何だろう?
そんな風にお悩みの学生は多いのではないでしょうか。
自分が通っている学校で教えてもらう、面接対策だけを頼りにしてはいけません!
現役で新卒採用の面接官を行っている私が、面接時に学生達のどこを見て内定を出しているのかを紹介させて頂きます。
グループ面接や個人面接で、すぐ実践してもらえる内容にまとめております。
本記事の内容
・新卒採用の面接前にまず注意すべき事
・面接官は学生のどこを見ているのか教えます
・新卒採用の内定が早期で出る学生の特徴

目次
新卒採用の面接前にまず注意すべき事
まず初めに、面接に行き着く前にしっかり対策しておくべき事をお話しましょう。
よく「面接会場に足を踏み入れた瞬間だけ勝負だ!」なんて思っている学生がいると聞きますが、それは信じないで下さい。
企業によっては面接会場に入ってくる前の態度や、面接後に出て行ってからの態度も見ている可能性が十分にありえます。
厳密には、会場周りに張り付いて皆さんの事を見ているのではなく、たまたまその場に居合わせた企業のスタッフが採用担当者に報告をしている。という流れになりますね。
なのでせめて、面接会場の最寄り駅までは気を抜かないで下さい。
その他に注意しておくべき点は2つ
- 履歴書を送付前にもう一度確認する
- 身だしなみはとことん綺麗にしよう
この2つに関してもかなり重要になりますので、それぞれしっかりと説明と対策をお伝えします。
履歴書を送付前にもう一度確認をする
毎年150名ほどの履歴書に目を通していると、「うわぁ、この履歴書もったいないなー」って思う事があります。
全体の1割から多い年は2割くらい、以下の理由ではじかれているのでは、ないでしょうか。
・誤った漢字を使っている
・文字が小さすぎて読みづらい
・下書きがしっかり消えていない
これは個人差があるかと思いますが、一番もったいないと思うのは、下書きがしっかり消えていない状態の履歴書を見た時ですね。
「詰めが甘いな」「おおちゃくな子なんだろう」「やっつけで書いたのか」などネガティブなイメージばかりが連想されます。

身だしなみはとことん綺麗にしよう
「身だしなみを綺麗にする」はあっても「身だしなみをとことん綺麗にする」までは、なかなか気にかけてる方少ないのではないでしょうか?
結論『とことん』にこだわる理由は、最終誰を内定にするのか、二次面接に上げるのは誰にするか?など他の学生と接戦になった場合、身だしなみが最終の決め手になる可能性があるからです。
では面接官は身だしなみのどこを見ているのか?
それは、細かいですがこんな所です。
- 指(爪)をみて清潔感があるか見ている
- 髪型をきちんと整えてきているか
- 着ているスーツやシャツにシワがないか
グループ面接の場合は面接官の中でも役割分担をしています。
学生の挙動がおかしくないか?ちゃんと話を理解できているのか?清潔感があるか?など全部みられていると思って下さい。
もちろんトーク力を磨くべきですが、身だしなみはいつもより少し気合を入れたら、すぐに改善できるポイントなので気を抜かないようにして下さい!
面接官は学生のどこを見ているのか教えます
続いては、面接官が新卒採用の面接でよく見ている点、どこを重視しているのかをお教えします。
事前にこれを知る事により対策を練れるのと、今後の自分自身のためにもなるので是非意識をして実践して頂きたいです。
面接官が重点的に見ている点
- コミュニケーション能力
- 話の中身があるか
- 清潔感があるか
- 他の学生が話している時の態度
この4つを私は重点的に見て評価をしています。それぞれ理由と対策を述べます。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力と聞くと、「自分は低い方だ」「苦手だな」なんて思う方いらっしゃるかもしれませんね。
でも安心して下さい。私たちが見ているのは、どれだけスムーズに言葉のキャッチボールが出来るかだけじゃないんです。
『質問の意図が正しく理解できているのか』そして『質問の回答中に出口の見えない話になっていないか』などそういった所からもコミュニケーション能力値を測っています。
社会人になってからも、訓練によりコミュニケーション能力を高める事は出来るので、最初からパーフェクトな物をそもそも求めていないのです。
しっかりとヒアリングをして答えを返す。もし一度で理解できなかったのであれば、再度聞き直して理解してから答えを返す。
ダラダラと回答が長くなり、自分で何を話しているのかわからなくなったら慌てず、再度途中から落ち着いて軌道修正しましょう。
話の中身があるか
面接官は一年間に何十人、何百人と面接を行っています。
つまり、学生たちから出てくる同じような回答は、何回も何回も聞いているのです。
もちろんたくさん面接練習を行って当日を迎えた事も理解しております、それでも「この日のために準備された言葉だな」「口だけが動いているな」なんて事は、すぐにわかってしまいます。
自分の得意な事や趣味の話だと熱く語れるのに、それ以外の話になると準備していた言葉のようにしか話せない。
その大きな違いが出る理由は、回答する言葉の情報量が圧倒的に少ないからです。
言葉にたくさんの情報を与えるから言葉に厚みが生まれます。
短期間で言葉に厚みを持たせる方法
- 5W1Hでとことん自分の言葉を掘り下げる
Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)これらを使って、自分が持っている回答(言葉)をどんどん掘り下げる事により、言葉に厚みがうまれます。
清潔感があるか
清潔感があるかについては、先ほどご紹介した身だしなみはとことん綺麗にしようを再度ご一読頂きたいです。
清潔感を感じるポイントまとめ
・指(爪)まで綺麗にするよう気を配る
・髪型をきちんと整える
・スーツやシャツにシワがないか確認
他の学生と天秤にかけられた時に、優位に立つには他の誰よりも清潔感がある人が一歩リードします。
他の学生が話している時の態度
この項目は、特に注意して欲しい内容となります!
これはグループ面接やグループディスカションのような、複数人が集まった時のお話になります。
自分の回答をしている時だけは、『キリッと気の張った表情で堂々としている状態』なのは皆同じですが、次に順番が回った瞬間に表情がゆるみ、面接への緊張感がなくなっている学生が多く見受けれます。
ここでポイントとなるのが、最後まで気を張っている学生と、そうではない学生の差が表情や態度に大きく出るので、面接官からするとマイナスポイントを付けやすい項目となります。
グループ面接の場合、長ければ1時間ほどの長丁場になるのでスタミナ勝負になります。
しかし減点ポイントが付けさせない戦力が、内定への近道となるので持久戦に耐えれるように努力をして下さい。
新卒採用の内定が早期で出る学生の特徴
自社での新卒採用の内定者や、外部の会社の内定者を見ていると、早期で内定が出た学生にいくつかの共通点が見つかります。
学校側の就職担当の方に、後日談として聞いていても早期で決まる学生には特徴があると教えられます。
企業側と学校側の主張を合わせた結果、以下の内容に当てはまる学生に早期内定者が多い事に気付きました。
- 声のボリュームに自信が現れている
- 印象に残る何かを必ず残す
- 面接の練習量がみえる
- 表情は常に自然な笑顔
- 企業の事を徹底的に調べている
- 自分だけの大事なエピソードを持っている
- 他の学生を違う回答をする
同じ年月を歩んできたはずなのに、面接時に差がうまれているように感じるのは、上記の7項目に多く当てはまる学生たちです。

声のボリュームに自信が現れている
緊張状態で面接を迎えるのは誰しも同じですし、頭が真っ白になって言葉が詰まってしまう事もあるかと思います。
正直な所、私はそういった事が学生に起きても仕方がないと思って見ているので、そこで評価はしていません。
でも逆に「声が大きくてハキハキと話す学生」には、かなり好感をもてます。
ただ声が大きいだけではなく、「自信に満ち溢れ」「自分の軸を持っている」印象を受けます。
話を掘り下げて色んなエピソードを聞きますが、さほど他者との内容に差はありません。
ただ他と違うのは、「自分の発する言葉に自信を持っている!」という所でしょうか。
間違った事や嘘をつく訳ではないので、まっすぐに自分の言葉を面接官に届くように話してみて下さい。
印象に残る何かを必ず残す
もしかすると受ける企業によって違いがあるかもしれませんが、やや反則?と笑っちゃうようなアピール方法で、印象に残す学生たちがいます。
実際に印象に残っているアピール方法
- 話す時は必ず立ち上がってスピーチする
- 自己PRで歌って踊れると言って堂々と踊る
- 得意な事を分析して資料化して面接官に配布した
- 最後の質疑応答で「この会社以外考えていません!」と猛アピール
もちろん賛否があるかもしれませんが、少なからず他の学生に比べて「この子面白いなぁー」という印象にはなっています。
なぜなら他の学生は、常識を守ってガチガチの面接対策しかしていないから。
面接で大事なのは、もちろん常識的な受け答えはマストですが、その中でいかに自分の事を相手に印象づけれるかが大きなポイントになります。
もしいきなり実践するのに抵抗があれば、面接官に「立って話して良いでしょうか?」など事前にOKをもらいましょう。
回答する際のエピソードトークで印象付けられる事もありますが、誰しもすぐに習得できる事ではないので、体を使った戦力で印象を残す事をおすすめします。
面接の練習量がみえる
面接を経験した回数や、学校や自宅で練習をした回数などは緊張状態であっても、私達にはどれほど頑張ってきたか見えています。
これは言葉で表せれないのですが、話し方や身のこなしなどを見れば練習をしたかしてないかは、一目瞭然なのです。
面接に向けて必死に練習してきた学生への評価は
・就活を誰よりも頑張ってるなと高評価
・勉強熱心な性格だろうと分析
・多少のミスがあっても緊張していただけと思う

表情は常に自然な笑顔
「面接の空気感すらも楽しんでいるのか?」と思えるくらい、自然な笑顔で全て回答してくる学生がいます。
もしかすると作り笑顔なのかもしれません。
しかし常に笑顔でいる相手に悪い印象を受ける訳もなく、むしろ余裕があるように見えるので好印象でしかありません。
会社の事を徹底的に調べている
志望動機や自分の夢なんかを話す機会があれば、企業の情報を織り交ぜつつ話してくれる事がベターかと思います。
ホームページや企業説明会などで配布した企業情報を元に、話す程度は最低限誰しもがやっている事ですよね。
しかし徹底的に企業の事を調べる学生は、「どこからその情報を仕入れたの?」とこっちが言いたくなるような情報まで持っています。
情報収集している可能性があるポイント
- 企業のSNS(コメントなどのやりとりも含む)
- 別企業が取り上げてくれたトピックなどから抽出
- 何らかの方法で社員と接触をして取材をしている
実際3つ目の『何らかの方法で社員と接触して取材している』を行った学生(現社員)から入社後に、後日談エピソードとして聞きました。
SNSでどうにか社員を探し出し、入社の意志を伝えて相談していたとこ事。そのくらい熱心な子は、やはり面接でも回答のクオリティが違ったように思えます。(参考程度にしておいて下さい)
自分だけの大事なエピソードを持っている
大抵の場合は、何かエピソードトークになった時に出てくるのは、学業の事や家族の事が多いかと思います。(当たり前かと思います)
これまた面接官としては、聞き馴染みのあるエピソードになるので掘り下げはするものの、印象には残りづらいのが現実です。
しかし早期内定が出る学生は、面接官の「心を動かすエピソード」を持っているのです。
<<心を動かす話し方のコツを別記事で紹介しております。
心を動かすエピソードの中に盛り込まれる特徴は、以下の通りです
・結論ファースト
・具体的な理由述べる
・自分のその時感じた感情を鮮明に話す
自分のその時に感じた感情を話す事で、聞き手は感情移入しやすくなります。
他の学生と違う回答をする
先ほどご紹介をした内容と類似になります。
こちらが出す質問に対して戻ってくる回答パターンは、大きく分けて5つ前後になると思います。
その中で全く想像していなかった回答が面接中に一度でも戻ってくると、新鮮に感じ印象にすごく残りやすいです。
全部の回答を斬新な切り口で戻す事は不可能かと思います、一つだけで良いので少し変化球を準備してみましょう!
面接官の表情や、深掘りしてくる内容が今までと違ってくるはずです。

まとめ : 場数と練習量を増やす事
やはりスポーツでもそうですが、練習なしに本番で良い結果は出ません。
「アルバイトの面接に落ちた事ない!」「友人との会話に困った事がない!」なんて理由で練習を怠るのは絶対やめましょう。
練習を重ねれば重ねれるほど、話上手にもなりますし自分のエピソードにも磨きがかかります。
『質を上げるには量をこなす』これに徹する事により、企業への印象は間違いなく上がります。
この記事を読んで頂いた学生さん達が、無事内定が出ますように。
全力で頑張って下さい!応援しております。